「日本のものづくり」は、これまでの既成概念をくつがえす新しい時代を迎えています。
「セキスイハイムの家づくり」と「獺祭の日本酒づくり」
両社は、他社とは一線を画す、独自の「工場生産テクノロジー」で
ばらつきのない高品質と心の豊かさの提供に挑んでいます。
つねに匠の領域での、ものづくりを実現するために、
徹底的にデータ管理しています。
一般的な酒づくりは、酒蔵の最高責任者である杜氏の監督のもとで行われます。
獺祭は、杜氏の醸造知識はもちろん、熟練の感覚までも徹底的に分析し、データ化。そのデータを全社員で管理・共有することで、一年間を通して高いレベルでの、バラつきのないおいしさを実現しています。
一般的な家づくりは、現場指揮官である棟梁の監督のもとで行われます。
セキスイハイムは、2万5000点にも及ぶ住宅部材の発注をはじめ、製造精度データなどもコンピュータで徹底管理。人的ミスを防ぎ、設計どおりの高品質な住宅をお届けしています。
徹底的に管理されたデータを活かしきる安定した環境と
先進テクノロジーを導入しています。
日本酒は、年に一回だけ気温の低い冬に仕込みを行うのが一般的です。獺祭は空調システムを駆使して、発酵室の室温を5℃にキープ。安定した環境で、年間を通じた酒づくりを実現しています。 さらに、杜氏の手の感覚に頼ってきた麹米の水分量もつねにベストな水分含有量を見極めるため、独自の計測機械を開発。品質のバラつきを極限まで抑えています。
家は、完成したものを運ぶわけにはいかないため、現場で建てるのが一般的です。セキスイハイムは、大切な住まいだからこそ、屋根のある工場で大半をつくり込みます。風雨の影響を受けない最適な環境で、品質を守っています。
さらに、工場なら建設現場には持ち込めないような大型機械も駆使できるので、精度の高い、頑丈な家づくりが実現できるのです。
安定した環境と先進テクノロジーがあるからこそ、
人の能力が最大限に発揮できます。
たとえば、発酵途中の酒米の温度やアルコール度数など、獺祭の酒蔵には、各工程の数値を管理するデータ分析室があります。徹底的にデータ分析できる環境が、社員による酒づくりを可能にしています。
また、その経験を社内で蓄積・共有することで、匠の技に匹敵する酒づくりを社員だけで実現しています。
たとえば、天井部分の作業。大型機械で天井ごと反転できるセキスイハイム工場なら、建設現場のように、人にムリな姿勢を強いることはありません。下向きの姿勢で集中した作業が可能なので、技術者の実力が最大限に発揮できます。
また、技術者は専門工程を繰り返し担当することで経験を積み、能力を高めています。品質向上のため、製造チームが日々、技術改善に取り組んでいます。